VRChatパブリックログ

VRChatでの体験を紹介します

ウガンダナックルズと快適なVRChatライフ

迫害されるウガンダナックルズ

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これはパブリックで皆と仲良くふれあうウガンダナックルズ(ナナチフォーム)

ここの大見出しはどう書くか凄く悩んだけれど、やはり最も一般的な事実を書こうと思いました。

VRChatのユーザー間で、ウガンダナックルズはどんなにこき下ろしても良いエタヒニン、サンドバッグの類いと認識されています。

VRChatは褒める文化なんて言葉が一人歩きしていますが、虚構です。心の弱い人間はどこにでもいて、サンドバッグを作り出そうとします。それがウガンダナックルズで、VRChatも例外ではないというだけです。

どんな経緯があるにせよ、現在ウガンダナックルズを使っているユーザーと過去にあった事件は別です。この簡単なことが分かる人はもとから迫害などしていないでしょうから、言うだけむなしいことです。

というわけで、これからVRChatを利用される方はウガンダナックルズのアバターを利用する場合には注意してください。攻撃されるリスクがとんでもなく高まります。以上のような事実を聞いてむしろ使いたくなる人はいると思いますが、その人とはなぜか友達になれそうだと感じます。その戦略にシンパシーを感じます。(後述)

ではウガンダナックルズとは何なのか、その経緯とそれらを取り巻く環境について解説していきます。

ウガンダナックルズのキャラクターとしての経緯

以上の記事が優れています。短いので読んでください。

前回の記事【VRChat紹介#3】の分類にのせると、フリー配布されているユニティちゃんやニコニ立体ちゃんのような存在です。独自のカスタマイズをして遊んでいるユーザーは少なくありません。

ウガンダナックルズの3Dモデルとしての性格は、ソニックの二次創作のゆるキャラであり、それ以上でもそれ以下でもありません。

ウガンダナックルズが嫌われる原因となった事件

 ウガンダナックルズについて説明する用途としては無駄に長いですが、古参からの視点でウガンダナックルズが現れた経緯を追うには優れた記事です。

結局の所、荒らしやクラッキングが横行したタイミングと同時期に流行し、あたかも一体であるかのように振る舞ったために多くのユーザーの認知がゆがんだ結果嫌われるようになりました。

差別的ミーム?としてのウガンダナックルズ

上の記事は「ウガンダナックルズはそれ自体に差別的ミームを含む」と断言していますが、その構造を詳しく説明します。差別的ミームという単語でとどめる前に、欧米的リベラル思想とあなたの思想にズレがないかを確認したほうが良いと考えるからです。

まず一つ。上で説明したとおり、ウガンダナックルズのデザイン段階ではソニックの二次創作以外の要素は含まれません。ここは重要なポイントです。(ウガンダナックルズの配布サイトでもナックルズと表現されています - The Knuckles meme as a 3d model by tidiestflyer on DeviantArt

では差別的とされているのはなぜかというと、アフリカ系の人たちを揶揄するメッセージをのせるキャラクター的媒体として利用された点にあります。

この場合の揶揄というのはステレオタイプ的なものまねです。「Do you know da way?」と野太い声でささやく決まり文句はアフリカ系の言語の訛りと声を模倣しています。

「カッカッカッと舌を鳴らす」のは南アフリカ共和国のコサ語の発音のものまねです。

ものまねが差別的という概念自体、日本に住んでいると馴染みのない価値観だと思います。ただ事実として欧米、というより白人種の間で、有色人種のものまねはタブーとされ、一緒くたに悪いものだとされる風潮があります。

これは「ティファニーで朝食を」という映画で登場した「ユニオシ」というキャラクターに端を発する思想です。(ここで揶揄されたのはなんと日本人です)

ユニオシ - Wikipedia

最近、白人モデルが日本で着物を着た写真が掲載された記事が炎上したことがあります。

この記事を読んであなたはどう思うでしょうか。

つい最近までアフリカ系の人々を品物として扱ってきたという身に迫る歴史的事実による行き過ぎた加害意識、そして潜在意識として、白人種が他人種より絶対的に優れているという思い上がりが含まれる、ゆがんだ思想だと私は考えています。

こんなものに有色人種である日本人が参画する必要はありますか?映画「テルマエ・ロマエ」はローマ人差別だと本気で思いますか?

これは個人の判断に任せます。

差別に無関係のキャラクターが巻き込まれる悲劇

仮に譲歩してアフリカ系のものまねが差別だとしましょう。これ自体は無難な立場だと思います。私と思想は違いますが、間違いではありません。

では、アフリカ系のものまねネタに利用されたのが、ウガンダナックルズではなく、櫻歌ミコだったら?可能性としては十二分にあったことは理解できると思います。

ウガンダナックルズは日本で慣れ親しまれたデザインではないので、当事者的視点に欠いていることはありませんか?

かさねて念を押している通り、ウガンダナックルズのデザインそのものはソニックの二次創作です。そのいびつさが面白がられた点とソニックロストワールドの出来に関して揶揄している点が気にくわない向きはあるとは思いますが、これは明確に差別とは別の問題です。

さらに突き詰めればソニックシリーズに登場するナックルズそのものでもあるわけです。

私はウガンダナックルズのデザインをブサカワ的な観点で高く評価しています。リップシンクでもきゅもきゅうごく口元が特にキュートです。

本来のキャラクターや私のような思いを、一緒くたに踏みにじるような事態がVRChatで発生しています。

櫻歌ミコが差別的ミームの媒体として利用され、その流れでキツネツキ式櫻歌ミコが差別的発言をばらまく荒らしの象徴に仕立て上げられたとしたら。

こんな横暴許せますか?

これでもまだ、欧米のリベラルごっこに付き合いますか?

ワカンダナックルズというカウンタームーブ

ウガンダナックルズの現状を悲しんでいる人は私だけではありません。ウガンダナックルズのデザインを愛し、アバターとして使いたいのにそれで平和に過ごすことが許されないVRChatを悲しく考えている人はたくさんいます。

その中で生まれた動きとして、「ウガンダナックルズ」を「ワカンダナックルズ」と改めて布教しようというものがあります。

ウガンダは言うまでも無くアフリカの国、ウガンダ共和国を指すので、この点をもってしてアフリカ系の揶揄だという根拠にされる側面はあります。ですからマーベルコミックの「ブラックパンサー」に登場する架空の国の名前にしようというわけです。

これがとても上手いと思う点は、ブラックパンサー自体、白人種が潜在的にアフリカを下に見ている意識を逆手に取ったカウンター的題材というところにあります。

ブラックパンサーの舞台ワカンダはアフリカの小国ですが、人類の発祥から現在に至るまで、最先端の技術を保持しつつ、それを存在ごと秘匿してきた超テクノロジー国家です。ワカンダから見ればアメリカもフランスもイギリスも、とても脆弱な存在。ですから、架空のアフリカの国家でありながら、揶揄する意味合いを完全に打ち消せるのです。

差別的意味合いが気になるという方は、「ワカンダナックルズ」と名乗り、「Do you know da way?」に始まるものまねをしないようにすれば、批判を受けるいわれは一切なくなると私は考えます。

それでもウガンダナックルズを使うという戦略

冒頭で、迫害されてもあえてウガンダナックルズを使う戦略というような表現をしました。

これはVRChatを快適に過ごすという観点で、私が効果的だと考えるアプローチです。

ウガンダナックルズのアバターを身に纏ってパブリックで遊んでいたら、暴言を吐かれたり嫌がらせを受けたとします。

暴言を吐いてきたユーザーをブロックしましょう。遠くで陰口をわざと聞こえるように言っているユーザーもブロックします。潜在的ウガンダナックルズを嫌っているユーザーはまだ残っていますが、その場合は近づいてこないので実害はありません。

そうするとどのような景色になるでしょうか。

サンドバッグを作り上げて自分の弱さを棚に上げずにはいられない、そんなつまらない人々を、あらかじめフィルタリングできることになります。

ある程度付き合ってからそうだったと露呈するような、致命的事態を未然に防げるわけです。これは考え方によってはとても豊かな環境です。

VRChatのブロック機能はまさにこのような用途で存在すると思います。それを最大限活かせる戦略なのです。

あとこれは私のフレンドの発案ですが、ウガンダアバターが特に好きではない場合でも、タバコを吸うアバターなど、潔癖症、攻撃性過多の人々をあらかじめフィルタリングするテーマはいくつかあります。社会一般にサンドバッグにされているようなものなら何でも機能するのではないでしょうか。

ブロック機能をかしこく使って快適なVRChatライフを送りましょう。