VRChatパブリックログ

VRChatでの体験を紹介します

VRChat処世術 ー すみっこforceのすすめ

歴史は繰り返される

正真正銘おじさんとしか言い様がない年齢まで生きているうちに、オンラインオフライン関わらず、同好会の類い(クラン、チーム、プレイグループなど)の末路を幾度となく見届けてきました。

目的や形態の様々なはずのそれら集団は、不思議と一様な最後を迎えていきました。

破滅です。

きっかけはいろいろです、派閥ができて二分されたり、個人的な怨恨でめちゃくちゃになったり、カリスマ性のある人の脱退でばらばらになったり。そして結局、本来の機能を果たせなくなった場に愛想を尽かして人々は去って行きます。形骸として残るのはせいぜい元々の人間関係が形成されていた仲間内の繋がりだけです。

それらに共通点があるとすれば、メンバーを公募していたところでしょうか。

同好会の類いが成長し続けるにはメンバーの公募は必須なのですが、それこそが破滅の引き金になっているんです。

人ひとりが掌握できる人脈には限りがあります。組織が管理出来る人員は、規模によって構成の再設計が必要になります。会社ならともかく、素人がやる同好会ではそれが上手く回せないことがほとんどです。良くも悪くもお金が絡みませんから、その点での責任も拘束力も弱くなります。その性格は特にオンラインの会では顕著です。

つまりVRChatのチームは壊滅する同好会の要素を完全に備えています。遠くない将来、現状あるチームは次々と壊滅、離散していくことが容易に想像できます。

VRChatでのチーム活動は、多人数でしかできないようなイベントなども体験しやすくなりますし、見ず知らずの人といきなり話すのに抵抗がある人には心的負担を低減する効果もあります。メリットは明確にあるので、それが悪いことだとは思いません。

ただし、そのチームがいつか壊滅するというリスクは念頭に置いておきましょう。

チーム解散のような事態になったとき、それは高確率で個人的怨恨やしがらみを生み出します。それはVRChatにログインする際の障壁となってしまうでしょう。

「チーム活動がないのならそもそもVRChatには興味が無い」というのならば勿論このリスクは無視できますね。でもそうではないのならば、慎重に考える必要があります。

私はこのようなチーム活動、競技性の高いゲームならば高い効果があると思っています。チームプレイ要素のあるゲームを野良マッチングで極めることはできません。チームメイトとの連携を含めてゲームなのですから、チーム活動を通してでしか体験できないプレイは間違いなくあります。

しかしVRChatはどうかと考えたとき、本来VRChatはチャットアプリですから、メリットが限りなく小さいと判断しました。それに対して小さくならないリスクを考えたとき、私はそのような活動に加わらない選択を決めました。

人と組まない自由

チーム活動に加わらないデメリットは明確にあります。

チームに加われば他者に承認された居場所ができます。それは人々の輪の中だったり、特定のプライベートインスタンスだったりそれぞれです。チームに所属しない人にはそれがありません。

特定のフレンドがどこかのチームに所属し始めて、プライベートインスタンスに入り浸るようになればなかなか会えなくなることもあるでしょう。

でも、それだけです。

チーム活動に参加しないあなたはいつどこにいてもいいし、誰と会ってもとがめられません。チームのスケジュールに拘束されるようなことがないわけです。

誰と会って何をしても良いVRChatの自由な箱庭を楽しむのなら、この孤立こそがふさわしいと私は考えます。

チームに所属した場合に比べて積極性を要する面もありますが、すぐに慣れます。

このスタイルも案外と毎日楽しいのでオススメです。

すみっこForceのすすめ

私のフレンド間で以上のようなスタイルを冗談めかしてすみっこForceなんて言い表したりします。以下にこのスタイルでの処世術のようなもの、すみっこマニューバを紹介していきます。冗談のようなものなので流し読みしてください。

すみっこ狩り

すみっこForceを選んだあなたはずばりコミュ力がないですよね。いえ、そのお答えは必要ありません。ワールドに入ったとき既に人の輪が出来上がっていたとき、なかなかそこに入っていくのは大変と感じることが多いと思います。そんなときにはその輪をとりあえず視界から外して全体を観察しましょう。あなたと同じく輪から外れてぽつんと佇んでいる人たちはいないでしょうか?彼らを狙います。同族狩りはすみっこForceの基本です。

すみっこスライド

コミュ力のないあなたは、いえ失礼。一対一で会話が続かないことを気にしているのではないでしょうか。一通りの挨拶まではいいけど、会話のとっかかりがない。とっかかりを見つけても、一つの話題で止まってしまう。そんなときはすみっこスライド。その人の前から離脱して、即座に別の獲物のすみっこ狩りに移行するというのが実は最適な行動です。冷たいと思われるかもしれませんが、ご安心ください、すみっこ狩りからのすみっこスライド、さらなる上位派生へと続きます。

すみっこハブ

ハブと聞いてそんなにおびえないでください。そっちのハブではありません。英語のHub、つまり繋ぐ方になります。やり方は単純です。すみっこスライドを往復させるだけ。Aとの会話が途切れたら、Bにふらふら近づいていって話しかける、そちらの会話もとぎれたら、ふらふらAに近づいていく。このときそれぞれの話題を引用すれば会話のとっかかりにも使えます。それにほら、二往復する頃にはAにBが近づいてくるのではないですか?AとBそして自分自身、雑談に最適な3人体勢が出来上がります。一丁あがりです。あとはそんな頭使わなくても話題が回りますよ。楽勝です。

初手フレンド

フレンドがなかなかできないと言っている人がわりといますが、私のようなすみっこForceの使い手からすると理解に苦しみます。フレンド申請は受け取るものでは無く送信するものです。フレンドができないと言っている人は十中八九フレンド申請を送っていないだけです。「こんにちは」と挨拶した瞬間にフレンド申請送りましょう。それより遅いのは甘えです。フレンド申請送られたら死ぬと考えてください。

チームに所属しないすみっこForceにとってフレンド数はむしろ生命線となります。イベントやワールド探索ツアーへの飛び入り参加のためには主催者あるいは参加者とフレンドになっている必要があるからです。すみっこForceだからといって、毎日すみっこで過ごすのは退屈です。フレンドを増やすことを第一に考えましょう。

すみっこラウンド

ワールドに足を踏み入れた第一歩、すみっこフォースの上級者は直進しません。壁を背にして横スライド、すみっこに最速で滑り込みます。一番見通しの良く死角のない場所から、どのようなグループができているか、すみっこ狩りできそうな人はいないか、戦況を最短時間で把握するためです。雑談の合間やAFKから復帰時など、随所随所でこのマニューバは使われます。四角い部屋なら四辺を周回するように移動し、多方面から観察しましょう。すみっこForceにとってこの動きは素振りに等しい基本行動です。

ファンタジー集会場はまさにすみっこラウンドに適していますが、1619Hzなどは角が存在しないためすみっこForceにとってアウェーといえます。1619HzでのすみっこForce活動は至難をきわめるでしょう。

 

以上。

すみっこForceは人と組まない自由を愛する人たちの集まらない。

慣れればこれもまた楽しい過ごし方となります。

すみっこForceをよろしくお願いします。