VRChatパブリックログ

VRChatでの体験を紹介します

【VRChat紹介#2】VRChatの世界観

パブリックとプライベート

前回、VRChatは日常の会話をシミュレートするチャットアプリだと紹介しました。

では、日常の舞台としてVRChatの世界はどのような広がりを持っているのでしょうか。今回はパブリックとプライベートの概念を通してVRChatの世界観について説明していきます。

属性

VRChatに存在するものはほとんど全てにパブリックかプライベートの属性が付与されています。具体的にはアバターとワールドとインスタンスについてです。

アバターとワールドについてはモデルデータの運用権限として機能します。前回の記事で「作者はワールドを自分だけが利用できるように設定できる」と説明しましたが、この機能がプライベート属性です。制限したくない場合は、パブリック化の申請をして審査の後に誰でも利用できるパブリックのワールドとして公開することができます。

アバターも同様で、自分専用のアバターとして利用するプライベートか、一般向けにレンタルアバターとして貸し出しできるパブリックかを選ぶことができます。こちらは審査は必要ありません。

インスタンスについてですが、これは参加するすべてのユーザーに関係するのでもう少し細かく権限の段階が分かれています。パブリック寄りからプライベート寄りの順で並べると[Public / Friends+ / Friends / Invite+ / Invite Only]です。一般的にはパブリックはまさに「Public」属性そのものだけを指しますが、インスタンスに存在するユーザーのフレンドならアクセスできるFriends+は実質的にパブリックです。*1それ以上の権限になるとインスタンスのオーナー*2あるいは参加者がアクセスを制御できるようになっており、これを一般的にプライベートと呼んでいます。

プライベート属性のワールドが作者しか利用できないのに何の意味があるのかと思った方もいるかも知れませんが、ワールド作者はインスタンス作成時にこの属性を自由に設定できるので、ワールドの利用権限は独占したまま、パブリックのインスタンスを作成することもできます。この場合インスタンスの生成権限が作者のみという形です。

VRChatにおいてパブリックとプライベートというと大抵の場合はこのインスタンスの属性のことを差します。パブリックはそのまま公共の空間、プライベートはそのまま個人的な空間として機能します。

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インスタンス作成画面。ワールド一覧から移動するとき、ユーザーは既に人がいるインスタンスに移動するか、新しいインスタンスを生成するかを選べる。新しいインスタンスを生成する場合はオーナーとなるので、このときにインスタンスの属性を設定する。

パブリック

パブリックインスタンス、口語で言うところのパブリックには大まかに二種類あります。誰でも来れる出会いの場としてのものと、誰もいないか過疎のワールドのインスタンスです。

出会いの場としてのインスタンスは、言語ごとにゆるやかに棲み分けされています。

英語話者の場合は「The Great Pug」、韓国語話者の場合は「Japan Shrine」「SAKURA hiroba-yoru/hiru」、日本語話者の場合は「1619Hz」「Fantasy Shukai jou」といった感じです。

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日本語話者の場合「1619Hz」は明確に「日本語で会話してください」とリスポン地点に明記されているため安心感があるかもしれません。(他言語の話者が来ないとは言っていない

だれも居ないワールドのインスタンスは最初のユーザーが訪れたときデフォルトでパブリック属性なので、しばしば意図せずパブリックで作成されています。

ただしアバターレンタル用のワールドで数分しか滞在しない場合や、知名度が低いワールドであったりする場合がほとんどで、結局すぐに誰も居なくなり自然消滅します。

フレンドと新規ワールド開拓するときなど用心深い人はプライベートでインスタンスを作成しますが、刺激が欲しい場合はパブリックで作成するのもオススメです。

プライベート

謎です。

というのも、私はほとんどの時間をパブリックインスタンスで過ごすので、プライベートインスタンスで起こっていることはよく知りません。

アクセスできる人を制御できるという点で、ボードゲームなどのルールのあるアクティビティが設置されたワールドを遊ぶ場合には便利だと思います。*3

日本ユーザーの間には、Kawaii Forceや紳士Forceなど、特定の目的や趣向のもとに集まったチームがいくつかあり、それらの会合にも利用されているはずです。

ある程度のカリスマ性のあるユーザーが、特定のワールドでプライベートインスタンスを開き、その人のもとにそのフレンド達があつまってくる、と言った会員制のクラブのような社交場として使われていることもあります。

私はパブリックインスタンスをメインで利用することをお勧めしますが、不特定の人とふれあう環境が苦手な方はチームに所属したり、会員制クラブのオーナーとフレンド登録してそこに入り浸るなどすると良いかもしれません。

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ガスマスクフォースのアジト、少し昔のFPSのような映像効果になるように設計されており、誰でもガスマスクになれるレンタルアバターや作戦立案用のアメリカ全土地図などを完備。

*1:六次の隔たりと言いまして、友達の友達を6回たどると世界中誰とでも繋がってしまうという法則があります。それによってFriends+で開いたワールドは時間の経過と共に誰でもアクセスできる空間になっていきます

*2:そのインスタンスを作ったユーザー

*3:荒らしや意思疎通ができない人が迷い込んで来た場合に、ゲーム進行がめちゃくちゃになってしまうリスクがあるからです